エグジットポイントの設定

重要度 ★★★★★
頻出度 ★★★★★
エントリー根拠 ★★★☆☆
精度 ★★☆☆☆

FX取引は 「 エントリー から エグジット 」 までが ワンセット です。 

損切りもそうですが、エントリーする前からどこで利益確定するかの利確目標をあらかじめ自分で決めておきます。 

利益確定は自分で希望通りにすることは出来ませんが、「ここまでは行くかな?」という目標を設定して、その途中で起きる事態[じたい]
事の有様・成行き。
사태
に対処して利確を目指して行きます。 

これまで見て来たサポート、レジスタンスは、利益確定の目標にもなります。 

例えば、先ほどの 5分足チャートの大陰線aやbでショートエントリーした場合、利益確定と損切りのポイントはどこに設定すれば良いでしょうか?

まずは大陰線aでのショートエントリーの利確と損切りポイントの設定から。 図2-28 のチャートを見てみましょう。 大陰線aでショートした場合、損切りポイントとしては、

あたりに設定します。 下落が始まった高値 c まで損切りを引き延ばすのは難しいかと思います。 

図2-28 大陰線aでのショートエントリーのエグジットポイントを設定

図2-28 大陰線aでのショートエントリーのエグジットポイントを設定

この局面では上昇トレンドのトレンドラインやMAを割り込んだところで、下降トレンドへの転換を見越してエントリーしています。 

利益確定ポイント:

あたり。 大陰線 a が 75smaを割り込んだ時にショートエントリーした場合、そのポイントから 20sma までは約17pips、下の 200sma までは約29pips。  リスクリワードは約1:2ですので、エントリーの候補位置と考えても大丈夫です。 

実際のエグジットポイントは、240smaで下げ止まって横ばいが続いた Zone 。 

もし、200sma240smaを割り込んで、ショートしたポイントから約70pipsほど下落したところまで利益確定せずに保有した場合は、 eの大陽線で利益確定。 その後、安値が切り上がって行ったところでは、確実に利確しておきたいと思います。 

ショートエントリーした後は、

という「安値の切り下がり」が保有継続条件になります。 

直近についた安値を切り上げて反転上昇したら上昇トレンドに転換する可能性もあるので、いったんは利確するほうが良いかと思います。 逆にロングでエントリーした場合は「高値の切り上がり」がエグジットサインになります。 

図2-29 の大陰線b が 240smaを割り込んだところでショートエントリーした場合の損切りポイントは、前の陽線c の上ヒゲの先端超えです。 

図2-29 大陰線bでのショートエントリーのエグジットポイントを設定

図2-29 大陰線bでのショートエントリーのエグジットポイントを設定

この損切り設定は第3章で見るリオン式の「ヒゲハンドショート」でも使うポイントになります。 

その上には、右肩下がりの75smaがありますが、右肩下がりの75sma跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されて再び下落する可能性もありますので、ここはローソク足の動き次第で考えて行きます。 

この図の場合、大陰線bでショートエントリーした後、一方通行の急落が起こったので利確ポイントは下値の1.76豪ドルの下で採み合ったZone になるでしょう。 

出来れば、利益2 に対して損失1以下の期待値がある位置だと確認できてからエントリーを検討してください。 結果として利益2:損失1にならなかったとしても全くかまいません。 

エントリーよりもエグジットのほうが、さらに正解はありません。 全て相場次第。 最初の期待値がどうであれ、予定の利確位置やリスクリワード比がどうであれ、相場の微妙な変化を察知[さっち]
見聞きしたことから相手の様子や出方をおしはかって知ること。
감지
したら少しでも利益が出ている状態で欲張らずに勝ち逃げに徹します。 

私も勝ち逃げを重視することで、高い勝率を守り、小さな利益、時には大きな利益を少しずつ積み[つみ]重ねて、ここまで来ました。 

もう少しロット数を下げて、利益確定の幅をワイドにした余裕のあるトレードのほうが、結果を出せるタイプの方もいます。 

ただし、利益確定は時間的な事情や投資家としての性格や気質なども関係しますが、何より相場次第です。 

ここまで行って欲しいと思う私たちの事情は一切考慮されません。 

そのため、どこで利益確定するかは、探すというよりも「起きた事態[じたい]
事の有様・成行き。
사태
に対処する」
ということです。 

一方、損切りに関しては最初に決めたポイントで必ず切ってください。 

特に慣れないうちは、自己判断で損切りを延ばさず、一度、取引を終えましょう。 そして、冷静に見直してみても本当にチャンスだと思えるのなら、改めて入り直す形にしましょう。