キリの良いレート(キリ番)

重要度 ★★☆☆☆
頻出度 ★★★★☆
エントリー根拠 ★☆☆☆☆
精度 ★★☆☆☆

投資家が意識しやすいキリの良いレートも、値動きが反転したり、そこを超えると弾みがつきやすかったりするラインになるので無視できません。 

ドル円(USDJPY)でいうなら142円や145円。  ポンドオージー(GBPAUD)など海外通貨同士のペアの場合は、1.73、1.76など小数点第2位ピッタリ(小数点第3位以下がゼロ)のレートになります。 

このキリの良いレートは「キリ番」、または「ラウンドナンバー」と呼ばれます。 

キリ番は、全く意識されることなく、突き抜けたり割り込んだりすることともあります。 

※リオンのFXにまつわるアレコレ

ラウンドナンバーなのに誰にも意識されないラインを私は「スルーキリ番」と呼んでいます(リオン語)。 上がる時にスルーされたキリ番は下がる時もスルーされやすい、という性質があって、これはこれで、利益にもエントリーにもちょっと使える、面白いサインなのです。 

いったん、そのキリ番近辺で下げ止まり・上げ渋り[あげしぶり]
下落していた相場などの勢いが弱まり、下げ止まること
、反発・停滞の動きが出ると、投資家の意識が集まり、強いサポートやレジスタンスになるので、注意して観察[かんさつ]
관찰
しましょう。 

さらに桁の少ない140円や150円、1.70ドル、1.80ドルといった大キリ番」は相場の重要な節目[ふしめ]
木材や竹の、節のある所。また比喩的に、物事の区切りとなる(大事な)所。
고비
になります(図2-5)。 

キリ番(キリの良い為替レート)の基本戦略

図2-5 キリ番(キリの良い為替レート)の基本戦略

そういった大キリ番の前後には大口投資家のオプション行使価格や損切り・利益確定ラインが集中していることが多いからです。 その価格帯をまたぐと、大口投資家の取引発動でかなり大きな値動きが生まれることもあります。 

ただし、「誰もが意識するはずだ、と 素人が思うだろうから」と、プロ達があえてそこでは何もアクションを起こさないこともあります。 例えば、140円という大キリ番ではなく、その1円上の141円が重要なサポートやレジスタンスになるケースです。 

2022年の ドル円(USDJPY)の値動きを見ると非常によく分かりますので、パッとチャートを見て、

  • どこがフェイクの生まれやすい場所なのか?
  • そして、それは本当にフェイクなのか?
  • 自分だったらどこに[わな]
    함정
    を仕掛ける?
  • どの位置が一番多くの人の損切りを巻き込める?」

という観点でチャートを見る癖を早い段階でつけてください。 

相場とはこういった騙し合いと読み合いの世界です。 

私たち、個人投資家はいつもそんなふうに見られているのです。