4-01_【FX】勝利の方程式「 タケノコ
」の成功例
第4章では、リオンがトレードしてきた中で、記憶に残り、独自の手法を生み出すきっかけにもなった成功体験をご紹介します。
失敗というか、リオンが苦手な局面などについても解説しますね。

私が自分のトレードスキルに自信を持てるきっかけになったのは、「この形になったら『絶対』とまでは言わないけれど、かなりの高確率でこうなる」という 方程式[ほうていしき]、英: equation を自分なりに発見できた時から でした。
それは FXで勝ち始めたばかりの 2020年 6月。
いつものように ポンドオージー(GBPAUD)の 5分足チャートをウォッチしていて気がついたのです。
「急激[きゅうげき]
급격한に上がった後、鋭い角度で下がり始めたら、ほばぼ同じ値幅だけ下がることが多い」
レートがドカーンと打ち上げ花火のように上がった後、鋭い날카로운,
[するどい] 勢いが 激しく[はげしく]
격렬하게、きびしい感じだ。角度で落ち始めたら、花火が上がった元の価格帯までストンと落ちることが多いのです。
その独特な値動きを「 タケノコ 」と名づけました。
その特徴は、角度が鋭ければ鋭いほど落ちやすいことです。
図4-1 は2020年 6月 23日のTYO(東京)時間 9時前後 から 始めたトレード画面の一部です。 図の最先端[さいせんたん]
最も進んでいる部分や最新技術や知識
최첨단で「 タケノコ 」が出現。 エントリーしました。

図4-1 行って来いの「 タケノコ 」 狩りの成功例
上がり始めたところから下がったところまでのこの形、 タケノコ に見えませんか ? 「竹槍」竹槍(たけやり)とは竹を加工して製造された槍状の簡易武器である。
インドネシア独立戦争で使用された竹槍(インドネシア、ジョグジャカルタ市のヨグヤ・ケンバリ独立記念館所蔵)。
や 「弓矢を引く 」とも呼ばれるようです。
いきなり花火のように急騰しているので、「ここでショートは怖過ぎる」と誰もが思うかと。
ただ、花火が打ち上がった後の高値圏で、何本かのローソク足がちょうど タケノコ の先から出ているイガイガの葉っぱのような上ヒゲを伸ばします。
第2章で見た 3本の上ヒゲが出て天井打ちを知らせる「サボテン」をより縦長縦長 [たてなが]にした感じです。
その上ヒゲの連続を慌てず慌てず [あわてず]に待つ。
上ヒゲ数本の登場を待てるようになれば、意外とスイッとその後の急落を狩り獲ることが出来ます。
図4-1 の場合、上値にあった4時間足ミドルを勢いよく抜けた直後に失速している点もショートエントリーの根拠になりました。
損切りラインは タケノコ の上ヒゲ先端部分に設定します。
もし止まらずに上昇が続いても 傷[きず]
상처 は小さくて済みます。 その後の下落もまさに急降下なので、慣れればかなり強力な武器になります。
この タケノコ を慌てず、狩り獲れるようになった頃から勝てる自信が持てるようになりました。 タケノコ
はどの通貨ペアにも登場します。
タケノコ のような値動きが起こる背景には、経済指標や要人発言などに呼応して大口投資家が仕掛けたものの、
追随する投資家が出て来なかったため、慌てて反対売買して結局、相場が元の水準に戻った、という事情があるのかもしれません。
とにかく、これまでのトレンドや値幅から考えて不自然と思えるような急騰や急落が起こり、短時間でその動きが失速して元に戻る値動きは慣れれば獲りやすいのです。
例えば、図4-2 は日本時間でいうと 2022年 11月 3日 深夜 3 ~ 4時の ユーロドル(EURUSD)に出現した タケノコ
です。
この動きの背景には、米国の金融政策を決める FOMC (連邦公開市場委員会) の結果発表がありました。
FOMC連邦公開市場委員会の結果を好感してユーロがドルに対して急騰したものの、その後、期待を裏切られたことで急落。 それ以前の下降トレンドに逆戻りしています。
図4-2 米国FOMC直後の ユーロドル(EURUSD)5分足に登場した「 タケノコ
」

急騰 ⇒ 急落の動きが ダブルトップ のような形を作るパターンもあります。
図4-3 の ポンドオージー(GBPAUD) (2022年 3月 1日 12時 ~ 13時頃に タケノコ
出現) の 1分足チャート上の ① の場面がその例です。
たった 30分程度の急騰 ⇒ 急落で、値幅も 約 25 pips でした。
図4-3 1分足チャートで見た「 タケノコ 」 の具体例

しかし、1.85 豪ドル目前まで迫ったところで高値を 2 度つけた後に大陰線でネックライン割れした時点で、「あっ、 タケノコ 」と気づけるパターン。
この例のように、高値圏で逆張りする際は値動きの微細な微細な [びさいな]ニュアンスを確かめるため、1 分足チャートを見たほうが成功しやすいかと思います。
私もそれっぱぽい急騰が来たら、すぐ1分足に切り替えます。
なお、 タケノコ が出た後、完成途中でも タケノコ
部分を否定するように上がった場合はかなり危ないので、ショートポジションを持っていたら速攻で逃げてください。
経済指標がらみでもそうでなくても、FX市場ではこうした大口投資家の仕掛け、先走りが結局は失敗に終わるような値動きが時々出て来ます。
それに気づけて、「この動き、続かないな。 タケノコ になるな」と思えるようになれば、きっとトレードが楽しくなります。