3-31_【FX】Zone を設定して「ヒゲハント」の具体例

図3-35 リオン式「ヒゲハント」 でショートするまでの手順と注意点

図3-35

図3-36 は、2022年 6月 17日 から 7月 6日の ポンドオージー(GBPAUD)の4時間足チャートです。 

図3-36 上位時間足 (4時間足” でヒゲハントに使う重要な「何か」 を見つける

図3-36

図の 6月 24日のEU(欧州)時間にあたる 夕方 18時につけた 高値 A はちょうど右肩下がりの 週足ミドル と重なり、1.78豪ドルの少し上。 

しかもより長い期間で見ると、 ポンドオージー(GBPAUD)は 4月後半から 1.78 ~ 1.79 豪ドルの高値に何度もトライして跳ね返され、下降トレンドの中段保ち合いを形成。 

この 高値 A はそうした長期レジスタンス と 重なる非常に重要な上ヒゲ高値になっていました。 

その高値に 2022年 7月 1日の 夕方 17時 10分にトライして出来た上ヒゲが 図の 高値 B になります。 

高値 A よりほんの少し上昇して上ヒゲ高値をつけています。 

既に TYO(東京)時間は過ぎているのでリオンはトレードしていませんが、その時の 5分足チャートは 図3-37 のようになります。 

図3-37 5分足チャートでヒゲハントのショートエントリー

図3-37

5分足だけ見ていると強い上昇に見えますが、クローズアップした「頂点」となる 陽線 a の上ヒゲは、4時間足の 高値レジスタンスライン A をたった 4pips ほど超えているだけ。 高値 B は仮の頂点 (高値) としてピッタリです。 

そのわずか下には 4月以降、何度もブレイクしたものの、結局跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されたキリ番の 1.78 豪ドルも控えています。 

高値Bのライン からキリ番までの距離は 約 19pips。 

どんな強力なレジスタンスになっているキリ番でも、キリ番ピッタリで上昇が急に止まって反転下落することはほぼありません。 

経験上、20 ~ 30pips 跳ね上がってから下落に転じることが多いので、そのくらいの幅、上に飛び出すかもと想定しておきます。 

そう考えると、仮の高値 B からキリ番の 1.78 豪ドルまでの値幅 約 19pips を上値抵抗帯となる Zone として見ることが出来ます。 

そこまで再度上昇した後、ローソク足がどう動くかが重要で、仮の高値 B20~30pips 上を損切りラインにして、 Zone の中まで上昇して来たらショートを検討する、と組み立てておきます。 

クローズアップでは、仮の頂点を形成した 陽線 a の 2本後に出た 陰線 b の上ヒゲがコア Zone に突入。 ここでショート。 

その後は、キリ番付近で 揉み合う[もみあう]
相場が小刻みに高下を繰り返すこと
こともなく、急速な下降トレンドが続き、もしヒゲハントしていたら大きな利益になっていたポイントです。 

「こんな高値で売るなんて怖い」という声も聞こえて来そうですが、この箇所は 4時間足チャートで見て、 何度も上昇が跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されて来た超強力なレジスタンスラインであり、そのような高値でのPrice Action(プライスアクション)を何度も見て頭にインプットして、 そして今、きちんと下げる示唆[しさ]
直接的に指し示すのではなく、間接的にそれと判断されるような形で(多分に断片的に)手がかりを提供すること。
제안
が出たからエントリーが出来るのです。 

普通は、仮の高値 B とキリ番で挟まれた Zone で上がったり下がったり、もう少し 揉み合う[もみあう]
相場が小刻みに高下を繰り返すこと
ケースが多くなります。  しかし、この例の場合は長期レジスタンスラインが相当強力だったせいか、大きな戻しもなく一気に急落して行きました。 

このような超高値圏の素早い動きの場合、75sma1時間足ミドルなどの SMA や MTF はかなり下の位置にありますので、エントリーの根拠にはなり得ません。  高値ソーンに対するローソク足の反応だけを根拠に、エントリーや利益確定、損切りの判断を行います。 



3-32_【FX】ミニ トレンドライン活用なら高値圏も怖くない

以上の理由だけでは不安という方には、ヒゲハントほどの「超頂点」を獲ることは出来ませんが、 「ミニトレンドライン」を活用する方法もあります。 

下にある 20sma を下抜けるのを待って入るよりも早めにエントリーチャンスをとらえることが出来ます。 

まずは、これまでの上昇局面の安値同士を結んで、斜めにミニトレンドラインを引きます (図3-38)。 

そして、そのラインを下に割り込んだり ()、その後、反発してリバースタッチしたりしたところ ()でショートエントリーします。 

図を見ても分かるように、20sma 割れ () を待っているより、早い段階でエントリー出来るため、逃げる時も早めに判断できます。 



3-33_【FX】2本のローソク足の組み合わせでヒゲハントの具体例

ヒゲハントの具体例

もうひとつヒゲハントの具体例を見ておきましょう。 

図3-38 ヒゲハントの次に早い「ミニトレンドライン」 を使ったショートエントリー

図3-38

ヒゲハントといっても、上ヒゲの長い 1 本のローソク足だけを狙うわけではありません。 

2本のローソク足を1 本に合体して見ると、非常に上ヒゲの長いローソク足と見なせるケースもあります。 

図3-39 は 2022年 8月 18日て 19日、下降トレンドが続いた ポンドオージー(GBPAUD)の 5分足チャートです。 

19日朝 6 時の TYO(東京)時間開始直後からは、緩やかな反転上昇が続きましたが、上値に右肩下がりの SMA や 4時間足ミドルがあって、そこまで上昇したら戻り売りを狙いたい場面です。 

10時半頃、大陽線 a4時間足ミドルを突き抜けたものの、次の 大陰線 b がすぐに割り込むという、2本の非常に 象徴[しょうちょう]
상징
的なローソク足の組み合わせ
が登場しました。 

この2本を 1本にまとめて見てみると、図3-39 の拡大図にしたように非常に上ヒゲの長い陽線になります。 

図3-39 ヒゲハントの具体例 下蜂トレンドの戻り売り

図3-39

2本をまとめて考えると、下げ相場の戻り局面で、上ヒゲが非常に長いローソク足が、 

4時間足ミドル、下向きの 200sma跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されたことになります。 

そのため、かなり高確率な戻り売りポイントになりました。 

大陰線 b4時間足ミドルを割り込んでから、 c の 陽線 で反転上昇するまでの下落幅は 30pips 近くあります。 

この局面はローソク足が反転上昇過程で 4時間足ミドル200sma に到達したものの、 

その上には 1時間足ミドル日足ミドルもあって手ごわいレジスタンスになることが多いので、ショートエントリーしやすい場所だったと思います。 

4時間足ミドルから大陽線 a』 の上ヒゲ高値までの距離は 約 9pips。 

たとえ、上ヒゲの 10pips 上 (ちょうど1時間足ミドルの位置するあたり) で損切りしても [きず]
상처
は浅く、損切り位置も分かりやすいと思います。 

図3-39 のような、反転上昇が複数の SMA や上位足ミドルで 阻まれ[はばまれ]
進もうとするものを妨げられた、止められたという意味
막힌
る局面
は下げ相場でよく見られます。 

図の形を覚えておくと良いかと思います。 

ヒゲハントの最大の利点は、損切り幅は小さく、予想通り頂点をつけて下落した時の利益を大きく伸ばしやすいことです。 

MA 下抜けでエントリーした場合、例えば MA の上にある直近高値を損切りリラインに設定すると、損切りまでの値幅がどうしても大きくなってしまいます。 

それに比べると、ヒゲハントは損切り幅を狭く出来るので、きちんと損切り出来ることが大前提ですが、安心度は高いエントリーです。 

自分の性格に合った、利益を出しやすい手法を選んでくださいね。 



3-34_【FX】1分足で高値圏の上昇衰退[すいたい]
쇠퇴
を拡大観察[かんさつ]
관찰

高値圏でこれ以上、上がらない最高値ラインを見つける時は「ギリギリまで引きつけて、フライングしない」。 

この言葉をエントリー前に復唱します。 より高い位置で入りたい、でもフライングはしたくない。 

そこで、5分足チャートから1分足チャートに切り替えて、1分足チャート上に 象徴[しょうちょう]
상징
的なダブルトップ、トリプルトップ
などが発生していないかを確かめてみます。 

5分足で上ヒゲ 2本が連続した場面を 1分足で見ると、立派なダブルトップになっているケースがほとんどです。 

図3-40 の A ポンドオージー(GBPAUD)の 2022年 10月 7日 の値動きを拡大した 5分足チャートです。 

天井圏で上ヒゲが出ている のポイントを 1分足チャートで見てみると、どのように見えるでしょう。 

1分足で拡大して見ると、図3-40 の B のようになります。 

の ポイントでは 上ヒゲが連続 の ポイントではトリプルトップを形成しています。 

1分足で細かい値動きを確認したら、1分足チャートの上ヒゲ高値を「仮の最高値」に設定して、そこまでを Zone ととらえ、再度ローソク足がその Zone に入って来たらショートエントリーします。 

仮の最高値を超えたら損切りという条件でショートすれば、短期間の値動きでもきちんと利益を出すことが出来ます。 

高値囲で「ここが仮の最高値」というのを決める時は、5分足チャートからさらに小さな1 分足チャートに拡大して、微細な値動きのニュアンスを確認すると、有利な位置でエモエントリーすることが出来ます。 

図3-40   ヒゲハントの具体例 5分足のヒゲが 1分足で ダブルトップ などになるケース

図3-40

私は 1分足の 20sma を 1回も「大きく」下抜けていないうちは手を出さないようにしていますが、 

これもフライング抑止に使えるかと思います。 

ただし、1分足で見ると下へ動いたように見えても、  

1分足レベルの上ヒゲ や ダブルトップはまた上に抜かれることも多いので、よほど固いレジスタンスであっても 5分足でのエントリー根拠を確実に待つほうが良いかと思います。 

頑張って、そのくらいは待ちましょう。 



3-35_【FX】リオン式 Zone トレード & ヒゲハントまとめ

ここまで、リオン式 Zone トレードを 概観[がいかん]
大体の様子・状況。
大体を見ること。ざっと見わたすこと。
개관
してきました。 

リオン式 Zone トレード & ヒゲハントの特徴を整理すると、

● ここを抜けたら負けという損切りラインが近いし分かりやすい

● 高値半でショートする場合、明確なトレード根拠が絶対に必要。 

上位時間足でレジスタンスになっているライン、5分足・1分足チャートでの上げ止まりの確認 (ダブルトップ、トリプルトップ) などといったエントリー根拠が乏しく、

何のPrice Action(プライスアクション)も起きていない場合は取引を見送る

● ピンポイントで高値を売るのは無理。 上位足 SMA、キリ番、高値圏に登場した複数の高値・安値を元に上限・下限を決めて「 Zone 」でとらえる

●  Zone を決めたら、いったん下がって再び Zone 入りした後、再下落したところでショートエントリー。 

Zone 下限に対するリバースタッチでもエントリー可能

●  Zone を上抜けて行く動きが出た場合も、抜けたローソク足が大きな上ヒゲを残して再び Zone 内に戻って来る動きを想定。 

「レンジ上限を上に抜けた❕」と思わせて、ヒゲで戻されるフェイクが出た場合、むしろ強いショートエントリーのファクターになる

といったものになります。 

高値園でレート の 上昇が止まって流れが転換した、というポイントにはその価格帯に重要な Support / Resistance Line や キリ番、上位足 SMA など 「何か」 が存在しています。 

重要な 経済指標などが 発表される時は、その「何か」 に向かって大口投資家が仕掛け的なロングを入れる場合も多く、 

そのタイミングをヒゲハントで狙う高度なテクニックも、慣れれば使えるようになります。 



3-36_【FX】ヒゲハント応用編「ゆるゆる高値」の対処法

ローソク足が最高値圏で一度、仮の最高値をつけて下落し、再び高値をつけてくるような時は、 

「この後、上げ止まってダブルトップやトリプルトップが完成するのではないか」 と先読みするのが、リオン式ヒゲハントの考え方になります。 

しかし、相場は必ずしも、そう動くとは限りません。 

最初の高値のラインを、2度目、3度目の山 (高値) がいきなり超えてくることもあります。 

かと思うと、最初の高値を超えた後、上位時間足から見てレジスタンスになるような「何か」 がないにもかかわらず、少し右肩上がりのダブルトップを形成するケースもあります。 

上位時間足に明らかなレジタンスが見つからない時につけた高値を、リオンは「ゆるゆる高値」 と呼んでいます。 

この高値はあまり信用出来ないことが多いので、ここでフライングしないように注意しましょう。 

その後、高値圏のレンジ内でいったん下落した時、前の安値より高い位置で下げ止まり、安値を切り上げて来た場合は特に 警戒[けいかい]
好ましくない事が起こらないように、注意し用心すること。
경계
が必要です。 

図3-41 がそのイメージです。 

図3-41 レンジ相場の上限を超える「ゆるゆる高値」

図3-41

その後、ゆるゆる高値を超えて上昇が続くようだと、そのまま上げ続ける可能性も高くなり、どこで天井をつけるかの明確な根拠も見つけられません。 

そういった場合は、やはり高値ラインの上に「何か」 がないかを探します。 

キリ番、過去のびっくりするぐらい長い上ヒゲの先端、4時間足ミドル75sma、 週足の高値 や ミドル、日足の前日高値 や ミドル、月足の高値など、レートの少し上にあって、その上昇を 阻む[はばむ]
막다
レジスタンスになりそうなもの全て
です。 

例えば、図3-42 は 2022年 10月 12日 から 28日の ポンドオージー(GBPAUD)の 4時間足チャートです。 

画面左側で大きく上昇してダブルトップ気味の高値をつけた後、下落に転じ、その後はレンジ相場が長時間続きました。 

画面有側ではレンジ相場上限を上抜けて、さらに上昇しています。 

図3-42   レンジ相場から上昇に向かうか下落に向かうかを見極める方法

図3-42

つまり、この レンジ相場は上昇トレンド継続中に出来た中段保ち合い に過ぎませんでした。 

レンジ相場内の値幅だけでも最大で 200pips 近く あったので、5分足チャートを使ってショートを狙うことは出来ます。 

ただし、ヒゲハントを行う時は、何度も上抜け出来ていない高値ラインが、

● 上昇の勢いを全て使い果たして、後は下落するだけなのか

● それとも、単に上昇継続局面の中段保ち合いに過ぎないのか

について入念に監視しましょう。 結果が真逆になります。 



3-37_【FX】ゆるゆる高値の異変を察知[さっち]
見聞きしたことから相手の様子や出方をおしはかって知ること。
감지
する方法

図3-43 は、図3‐42の4時間足チャートで見た ポンドオージー(GBPAUD)が下落後に再び上昇に転じて行く値動きになった時の 5分足チャートです。 

図の中央部分に 4時間足チャートの少し弱い Support / Resistance Line A があり、そこで上昇が止まってレンジ相場①が出来ています。 

その後、いったん急落してレンジ ① を割り込んだものの、再び、レンジ ① の中に入り、画面右側では上ヒゲ a など何度か上ヒゲが出現し、レンジ相場いひの上限や Support / Resistance LineA を少し超えています。 

上ヒゲ a のところでショートした場合は、その後、少し下落したので勝ち逃げけすることは出来ました。 

しかし、上直後に大きく反転上昇しています。 

その時の MA に注目してください。 

75sma200sma1時間足ミドル4時間足ミドルという 4本の MA が狭い価格帯に集束。 

今後、下のほうに拡散していけば下降トレンド入りするかもしれないという期待感はありました。 

ただこの場合、レンジ① 内部で つけた高値が右肩上がりになっています。 

レンジ相場とはいうものの、長期スパンで見ると、安値も切り上がっています。 

図3-43 レンジ上限の上ヒゲがフェイクに終わったケース

図3-43

レンジ相場というのは高値だけでなく、安値もだいたい決まった位置で下げ止まらないとレンジとは見なせません。 

しかし、図3-43 の場合はレンジ相場が出来る前の安値が明確に切り上がっています。 

そう考えると、上ヒゲ a でのショートに関しては思いとどまるか、もう少し様子見するか、エントリーするにしてもすぐ逃げるつもりで入ることになります。 

どんなに強力そうに見えるレジスタンスでも抜ける時は、あっさり抜けてしまいます。 

そんな不確実な状況の中で、「これは行ける」、「これは違う、ダメ」と判断して行くためには、実際に失敗もしてみて、

「どこが法則と違ったのか」、「どこに間違いがあったのか」を自分なりに復習、検証して、たくさんの記憧を 蓄積[ちくせき]
축적
して行くしかありません。 

経験の 蓄積[ちくせき]
축적
だけしか成功の確率を上げる方法はないと思います。 

全く同じチャートは二度と出現しませんが、「似たような」感じは来ます。 

それでも結果は毎回違うわけで、違ったら逃げる。 最終的にはこれだけです。 

自信たっぷりのエントリーポジションでもダメな時はダメなので、その時は潔く[いさぎよく]
潔い:깨끗한
澄み切った感じで、すがすがしい。
特に態度が、未練げもなく、さっぱりしている。
逃げばましょう。 

「だってこうなるはずだから ❕」と粘るのが、一番してはならないパターンです。 連勝が続いた後は特に注意しましょう。 



3-38_【FX】大口投資家の「ストップロス狩り」に気をつける

天井圏では、想定したレジスタンスラインを一気に超えて「あっ、高値プレイクだ」と思った直後に急落する動きもあります。 

その裏では、「大口投資家のストップロス狩り」が行われている場合もあります。 

「ショートポジションのストップロス狩りの後は、大きく急落する」

これは天丼園ではよくある動きなので、かなり高度な応用技になりますが説明しましょう。 

例えば、日足チャートの重要高値 や 重要 Support / Resistance Lineのような「何か」に上昇を阻まれ[はばまれ]
進もうとするものを妨げられた、止められたという意味
막힌
て、高値をなかなか抜けない状態が続いていたとします。 

ショーターとしては、レンジ上限で跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されて下がる動きに 便乗[びんじょう]
편승
してショートを狙いたい場面です。 

しかし、そんな局面でいきなり急騰が始まり、重要なレジスタンスラインの 20 ~ 30pips上までレンジブレイクするといった、ちょっと不自然で短期的な値動きがたびたび起こります。 

「重要なレジスタンスラインを上にブレイクしたから買いだ」と誰もが思ってしまいそうな状況です。 

しかし、その後、一時的な急騰を全て打ち消すような急落が起こります。 そのままレンツジ相場の下限、さらにはその下に向けて下落が続くこともあります。 

こういった特徴的な値動きが出たら、大口投資家のストップロス狩りを疑ってください。 

ポンドが絡んだ通貨ペアの場合、ブレも大きいですが、レンジプレイクの値幅はおよそ 30 ~ 35pips。 

他の通貨ペアに比べてワイドになります。 

そこまでは本当のレンジブレイクか、それともフェイクなのか、見極めがつきにくいのです。 

実践[じっせん]
実際の情況のもとでそれを行うこと。
실천
では最大で 50pips ぐらい は大口投資家がストップロスを狩って来てもおかしくない、と思っておいてください。 

実際、ボラティリティ (価格変動率) が大きかった 2022年、 ポンドオージー(GBPAUD) のレジスタンスブレイクは平均して 60 ~ 70pips くらいでした (あくまでリオンの体感値)。 

ストップロス狩りのカラクリは次のようなものです。 

重要な「何か」があるレジスタンスラインの上には、ショートエントリーした投資家が「ストップロス」と言われる損切り買い決済の逆指値注文を入れることが多くなります。 

大日の投資家は、このショート勢のストップロスの買い決済を見越して、大規模な資金で買い上げ攻勢を仕掛けるのです。 

買い上げの過程で次々に「このレートを超えたら決済買い」というストップロスが発動。 その買いの勢いでレートが急騰します。 

ストップロスの買いや、それを見て「レンジブレイクした ❕」と考えた投資家の新規買いで相場がさらに急騰したところで、大口投資家はロングポジションを大量決済して利益を得ます。 

ドテン (これまでと真逆のポジションを持つこと) のショートを入れて、相場を急落させ、さらに儲けようとする場合もあります。 

そうなると、今度はレンジブレイク期待でロングした投資家の損切りの売り決済が大量発生し、レートが急落。 

ドテンショートした大日投資家は大儲け。 

個人投資家の小さなストップロス注文は大口投資家には見えていて、そこを狙って狩って来るという説は想像に過ぎません。 

ただ、日足・週足チャート上には大日投資家が保有するポジションの 損益分岐点 や オプション取引の攻防[こうぼう]
공방
ラインになるような重要な節目[ふしめ]
木材や竹の、節のある所。また比喩的に、物事の区切りとなる(大事な)所。
고비
がたくさんあります。 

そういった節目[ふしめ]
木材や竹の、節のある所。また比喩的に、物事の区切りとなる(大事な)所。
고비
では大口同士の争いで、相場が 乱高下[らんこうげ]
相場などが短期間のうちに激しく上下に動くことを意味します。
しやすくなります。 

個人投資家が参戦しても、上下動に振り回されるだけでなかなか勝てる場面ではありません。 

慣れないうちは、また性格に合わない方は無理に「天井ハント」を狙わないで、大口投資家同士の戦いが終わり、どちらが勝つったか明らかになった時点で落ち着いてエントリーするほうが良いかと思います。