3-11_【FX】勝ち逃げ後にチャンス到来なら再度エントリーする

図3-10 で利益確定した陽線 c の後、再び陰線 (d) が出て下げが加速しそうだったので 30万通貨 x 3本をショートしました。 

そのポイントを示した[しめした]のが、拡大図3-11 になります。 

図3-11  図3-10でショートエントリーした後の拡大図

利益確定した大陽線 c の高値を陰線 d が超えないで下げたところで 1本、 

次の大陰線 e の下げが加速したところでもう 1本、 

この大陰線 e が2本前の 大陽線 c の始値を下回ったところで 1本になります。 

既に一度は利益確定しましたが、三角保ち合い[さんかくもちあい]
株価の上昇・下落の値幅が徐々に狭まっていき、チャートの形が三角形のようになる状態
下限へのリバースタッチがとてもきれいに決まっていました。 

「まだ下がる可能性が高い」と感じていたので、利益確定直後に陰線が出たところで 再び ショートを入れ直した形になります。 

追加の場合は特に、 トータルで見て 勝ちで終われるように注意します。 

残念ですが、追加分がマイナスになってきたら、最低でもプラマイゼロになるよう、含み損[ふくみぞん]
現在所持しているFXやCFDのポジションを、市場のレートで計算した時、損失が出ている状態のこと
で前に得た利益が消える前に損切りしましょう。 

よく利益確定目標にするのは、5分足の上位時間足にあたる 1時間足チャート上にある節目[ふしめ]
木材や竹の、節のある所。また比喩的に、物事の区切りとなる(大事な)所。
고비
です。 

この時の 1時間足は下の図3-12 のようになっていました。 

図3-12 1時間足で重要なサポートやレジスタンスを見つける方法

エントリーポイント ① の下には、1時間足でサポートになりそうな Zone A や 1ポンド 1.75 豪ドルのキリ番がありました。 これらが下値支持帯として働いて下げ止まる可能性も高いので、 1時間足のサポート Zone上限ラインで利益確定しました。 その後、一時的に反発しています。 

最初の取引から既に「ここまでは下がるだろう」と意識していた水準まで利確ポイントを伸ばせましたので、

今度は 17.2、 13.8、 12.8 pips、 計 12万円弱の利益でした。 

多少早めのであっても利益をまず 1回確保。 

その方向性がまだ続くと判断できたら、もう一度入り直して、また勝ち逃げする。 

1回のトレードの中でロットを分割し、 Zone で複数エントリーしたり、 時折[ときおり]
ときどき
가끔
このように、また新しくポジションを取り直したりして利益を重ねて行く。 

このパターンが出来ると、一気に資金は増えて行きます。 

ただ、この「追い主(おいぎょく)」、得た利益を元にさらにポジションを増やす 「ピラミッディング」諸刃の剣[もろはのつるぎ]
一方では非常に役に立つが、他方では大きな害を与える危険もあるもののたとえ
なので(時に 1回目の利益が全部ながくなることもあります)、

慣れないうちはトレードは 1度だけに絞って、その1回を勝ちに持って行くことをまず目指してください。 

その後、図3-11 の右側の動きでも分かるように、いったん大きく反発して 5分足チャートの 1時間足ミドルを超えているので、利確は正解でした。 

EU(欧州)時間に入ると再び下げが加速して、図3-12 にもあるように、250pips 以上、急落しています。 

EU(欧州)時間から NY時間にかけての値動きはかなりスビードが速い上に、短時間で方向が逆になることもあります。 

「TYO(東京)時間だけ、 ポンドオージー(GBPAUD)だけ、ショートだけ」に絞っている今でも月間平均 200万円の利益を出せていますので、今はあえて居いところに無理に突っ込む必要はないかなと思っています。 

1日中、トレードに縛らわれてしまったら、自由になりたくて FXを選んだのに本末転例ですから引く時はサッと引きましょう。 PCは閉じてしまいましょう。 

ただ、EU(欧州)時間以降の速い動きにも今後はチャレンジしたいと思っています。 私の長所を挙げるとしたら、「餌くなき向上心」と「諦めない強さ」だと思うので。 

出来るようになるまでは極力減らす。 だけど、ひとつが完璧に出来るようになったら、少しずつ、得意分野を増やして進んで行く。 

監視通貨ぺアを増やしても良いですし、取引する時間や市場を増やしても、売り買い両方を狙ってもいい。 

お互いに、焦らずゆっくり、でも 雄々しく[おおしく]
「雄々しく」は「男らしい」「勇ましい」という意味で、危険や困難を恐れず、いさましい様子を表します。
進んで行きましよう。 




3-12_【FX】リオンの普段のトレードの基本的な流れ

TYO(東京)時間という比較的穏やかな値動きの中で、

● 上位足 MA の位置

● SMA の集束・拡散

● チャートパターン (ダブルトップ、トリプルトップ、三末天井など)

● トレンドライン、 Support / Resistance Lineへのリバースタッチ

などを使ってエントリータイミングを探す。 

・ 損切りはエントリー根拠[こんきょ]が切れたらすぐ行う。 最悪で 35pips、ロットを分割してエントリーした場合でも 50 pips 以内。 

・ 利益確定はローソク足の下にある上位足MA や1時間足の Support / Resistance Lineを目指す。 

・ 安値が切り上がってしまつった時、または5分足チャートの 20sma の上に乗ってしまったら薄利[はくり] 
利益がすくないこと。わずかの利益。
でも利確。 

・ 自分の体調がまだ大丈夫で、またチャンスがあると思ったら入り直すが無理はしない。 

・ 出来れば AM 中、遅くとも TYO(東京)時間が終わる夕方 16時までには取引終了 (非常に大きな利益が出ている時は利益を確保しつつ、伸ばせるだけ伸ばす時もあり)。 

・ 値動きが激しい EU(欧州)時間以降は、よほどの大チャンスだと思える場合以外はトレードしない。 

こんな感じで 70 ~ 80% 台の勝率をキープしています。 



3-13_【FX】シンプルなチャートをフラットな心で観察[かんさつ]
관찰
しよう

Rionチャートには、期間 20、75、200、 240 の SMA 4本、MTF に使う上位足 SMA (ミドル) 3本、計7本の移動平均線が描画されています。 

ただ、MA なしでローソク足自体の形状の変化や Support / Resistance Line、トレンドラインを見たいなと思う時もあります。 

そんな時は 4本の SMA を画面から消して (上位足 MTF は残します)、より環境認識しやすくした「シンプルチャート」も MT4の「定型チャート」フォルダに格納して、すぐに呼び出せるようにしています。 

シンプルチャートで見るのは、上位時間足 上にあって 5分足の値動きにも影響を与えそうな[あたえそうな] 

●  Support / Resistance Line

● トレンドライン

● 値動きの Zone

です。 上位時間足の環境をよく把握した上で、重要と思われる上位足の ライン や Zone に 5分足チャートのローソク足がどう反応して行くかを見て行きます。 

まずは シンプルチャートに 1時間足を表示します。 この時、値動きの全体像が見えるようにチャート表示を小さくします。 

そうすると、サポート や レジスタンスの価格帯を一望できます。 

例えば、図3-13 は 2022年 7月 13日の日本時間 朝 6時から 8月 18日、日本時間 朝 8時までの 1時間足チャートです。 

図3-13  1時間足チャートを使った環境認識ドリル

このチャートを見て、8月 18日に エントリーするまでの シナリオを立ててみましょよう。 

上位時間足で注目したいラインや Zone は、これからトレードを行う価格帯に近いものから探して行きます。 

パッと見て、最先端[さいせんたん]
最も進んでいる部分や最新技術や知識
최첨단
の値動きに影響を与えそうなラインや Zone を見つけてみましょう。 

チャート最先端[さいせんたん]
最も進んでいる部分や最新技術や知識
최첨단
の価格帯近辺で何度もローソク足が反発したり、上昇が 阻まれ[はばまれ]
進もうとするものを妨げられた、止められたという意味
막힌
たりしているラインを探してください。 

多分、多くの人は同じような ライン や Zone に注目することになると思います。 

私が意識した Support / Resistance Line

図3-14 に引いた A B の 2本、トレンドラインとしては C D の 2本になります。 

図3-14  図3-13の環境認識ドリル リオンの回答 ①

A 直近高値 a を起点に引いた水平線で、かなり以前にはこのラインでローソク足が下げ止まったり、揉み合い[もみあい]
相場が小刻みに高下を繰り返すこと
レンジの 上限 や 下限になったり
しています。 

そのラインまで上昇したものの、跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されて下落したのが直近の値動きになります。 

B は画面中央の 安値 b と、そこを割り込んだ後に上ヒゲで何度かタッチを 繰り返し たものの上抜けることが出来なかった c Zone を結んで引きました。 

これまでサポートだったラインがレジスタンスに転換したパターン。 直近の値動きは、このライン B を割り込むか、それとも B を支持帯にして再び上昇に転じるかの境目になっています。 

このことから 2022年 8月 18日、これから始まる TYO(東京)時間では、A と B のライン と その間の Zone を意識して売買戦略を組み立てて行きます。 

トレンドライン C は上昇トレンドのサポートラインですが、その後、下降トレンドに転じしたローソク足がいったん上昇してリバースタッチしたものの、抜け切れずに下落しています。 

また、シンプルチャート上に残した上位足の MTF のうち、日足ミドル週足ミドルがともに右肩下がりです。 

週足ミドル > 日足ミドル > 上向きに転じた 4時間足ミドルという下降トレンドの戻り局面を示す並びになっている点も、これ以降、再び下落するのではないかと判断する材料になります。 

また、トレンドライン D は直近の急激[きゅうげき]
급격한
な上昇を支えているサポートライン
になります。 

これを下抜けたら、下落が加速するかもしれませんし、いったん割り込んだ後、ライン D にリバースタッチして再下落するというシナリオも想定できますよね。 

何度も引き直して、様々なパターンを想定して、一番起こりそうな未来を考えます。 

その時、特に気をつけているのが、「ショーターの都合の良いように下落目線でバイアスをかけない」こと。 

油断すると、その傾向[けいこう]
ある方向・態度に傾くこと。傾き[かたむき]
기울기
。特に、左翼思想に傾くこと。
추세
が出てしまうのです。 

「こうなって欲しい」という気持ちで「こうなるはずだ ❕」と見てしまわないように、常に反対側のロンガーさんの気持ちも考えて行きます。 

では、こうした環境認識をした上で、2022年 8月 17日 から 18日の TYO(東京)時間の 5分足チャートを見て行きましょう。 

1時間足チャート上に 引いた ラインを 5分足上でも確認します (トレンドライン が シンクロするインジケーターを使用します)。 

上位時間足を意識しながら、これからどちらに向かうか考えて行きます。 



3-14_【FX】上位時間足で引いたラインを 5分足に表示

図3-15 は先ほどの 1時間足で環境認識した前後の 5分足チャートの値動きです。 

1時間足の直近高値 a から水平に引いたライン A には遠く届かず、 Zone 下限に設定した Support / Resistance Line B を割り込む展開になりました。 

B を割り込んだのポイントなどはショートエントリーのチャンスです。 その後、下落したローソク足は1時間足チャートの上昇トレンドの サポートライン D の上でピッタリ下げ止まっています (②)。 

図3-14a

図3-15  1時間足チャート環境認識した後のTYO(東京)時間の 5分足チャート

その後、上昇する展開になりましたが、今度はキリ番の 1.74 豪ドルのラインが上値を抽えるレジスタンスに。 

高値 b 高値 c が キリ番に届かず失速しているわけですから、再びキリ番突破[とっぱ]
돌파
にトライしたものの、上ヒゲ連発
で届かなかった③の Zone はショート優勢ではないか、と判断できるので入りやすいかと思います。 

1.74豪ドルの キリ番から ライン B までは 約 35 pips。 

やや少なめではありますが、3度高値をつけたチャートパターンのきれいさから狙っても良いかと思います。 

その後はEU(欧州)時間に入りますが、④のポイントで 1時間足のトレンドライン D に対して、きれいなリバパースタッチが発生しています。 ここもエントリーポイントになります。 

深夜の NY時間に入ると、日足ミドルも突き抜けて下落して行きました。 

そこでも ⑤ のポイントで上ヒゲが日足ミドルにリバースタッチした後、下げています。 

ここまで読んで頂いた方はもうお分かりだと思いますが、5分足で大きな動きが起きるのは上位時間足で何かがある場所。 狙うのはそういうところです。 

5分足チャートのみの判断でエントリーしない。 それがリオン式ロジックです。 



3-15_【FX】上昇トレンドの調整局面を上位時間足チャートで捕獲[ほかく]
포획

もうひとつ、具体例を見てみましょう。 

図3-16 は 2022年 9月 28日 から 10月 18日 の日本時間 朝6時までの ポンドオージー(GBPAUD)の 1時間足チャートです。 

上昇トレンドが続いています。 

図3-15a

図3-16   1時間足チャート上で重要な高値・安値ライン、トレンドラインを見つける

この 1時間足チャートには分かりやすいターゲットは見つけられませんが、高値ライン A高値ライン B、 その間につけた安値ライン C、直近の上昇局面の安値同士を結んだ サポートライン D を引いてみます。 

10月 18日 TYO(東京)時間開始前には、Zone で大陽線とそれを打ち消す大陰線が出て、その後は大陽線の始値も下回って下落。 

週足ミドル日足ミドル も 右肩上がりですが、ひょっとしたら上昇がビピークを打った可能性もあります。 

これなら、上昇トレンド中の大きめの押し (下落調整) に繋がるかも。 ひょっとしたら、ここが大きな下落の始まりかもしれません。 

では、その後の TYO(東京)時間の 5分足はどうなったでしょうか?

皆さんも 1時間足チャートの重要ラインを見ながら、「ここを割り込んだらショートかも」という見通しを立て、この先に広がる 5分足チャートを想像してみてください。 

図3-15b

図3-17    1時間足の重要ラインを反映した5分足チャートのエントリーポイント

上の図3-17 が 8月 17日 から 18日 朝 6時以降の ポンドオージー(GBPAUD)の 5分足チャートになります。 

深夜の NY 時間に 高値 a をつけた後は TYO(東京)時間に入っても下落が続いています。 

TYO(東京)時間では 1時間足チャートに引いた 上昇トレンドの サポートライン D を巡る攻防[こうぼう]
공방
になりました。 

D をいったん割り込んだポイント①でショートした場合は、直後に陽線が出て再び D を上抜けたところで損切りになります。 

その後はすサポートライン D に絡みついたり、D を上抜けて上昇したりする動きが続いた後、上ヒゲ の 長い陽線 b が出現。 

この 陽線 b の 上ヒゲ は直近高値ラインを抜け切れておらず、再び下落開始になりそうです。 

ここでショートは難しいかもしれませんが、その後、再び トレンドライン D を割り込んだ のポイントなら入れるのではないでしょうか。 

利益確定は下値に位置する 4時間足ミドルに下ヒゲ c でタッチした あたり。 

から まで 70pips 弱の値幅があるので、大きな利益を上げることが出来ました。 

EU(欧州)時間入りした夕方 18時 30 ~ 40分 には 4時間足ミドルを割り込んで急落しています (④)。 

ポンドオージー(GBPAUD) ポンドドル(GBPUSD)の値動きから大きな影響を受けます。 

夕方に欧州勢が市場に参入してくると途端[とたん]
ちょうどその瞬間。
끊임없이
に値動きが 激しく[はげしく]
격렬하게
なります。 

TYO と逆方向になることも多いEU(欧州)時間ですが、速い動きがお好きなら、短時間で大きな値幅を狙えますのでチャレンジしてみてください。 

リオン式ロジックは値動きの速さ、大きさ、時間帯、通貨ペアに関係なく使えるはずです。 

ただ、米国の必用統計などの大きな経済指標、または突然の要人発言の際には、どんなロジックも通用しません。 

4時間足ミドルで止まるはずだ❕」

というような期待はしないで巻き込まれて逆行されたら、とにかく何も考えずに逃げてください。 

そしてもうひとつ、Rion's ヒント。 

経済指標発表の時などは、思い通りに一気に凄いプラスの pips を獲得できる場合もあります。 

その際には「もっともっと ! このサポートラインまで ❕」などと欲張らず、初動でまず利確しておきましょう。 

指標発表時はサポートラインも効きませんから。 

せっかくのプラスから戻されて損益ゼロにされると大変悔しいですし、マイナスになると人は意地になります。 

「ぐわっと行ったら、もらっとく」(リオン語) で、せっかくの利益を消さきないようにしましょう。 



3-16_【FX】リオン式 Zone トレードのエントリーパターン

もう少し詳しく、リオン式 Zone トレードには、どのようなエントリーパターンがあるのか、イメージで紹介して行きますね。 

上位時間足でレジスタンスになりそうな Zone を見つけたら、その上限から下限がエントリー Zone になります。 

  1   Support / Resistance Lineを把握する

  2  そのライン近錠で上値 抵抗線として機能しているラインを見つける

  3  1と2のラインに挟まれた値幅を「 Zone 」と考える

  4   Zone の上限を損切りラインに設定する

図3-18 は 2022年 10月 11日 ~ 20日 の TYO(東京)時間 12時までの 1時間足チャートです。 このチャート上で実際に上記の 1 ~ 4 の手順を行ってみました。 

4時間足ミドルが上昇していることから、この期間の ポンドオージー(GBPAUD)は上昇トレンドが続いて来たことが分かります。 

その過程の上下動で複数の Support / Resistance Lineが出来ています。 

上直近の高値 a を起点に引いた ライン A も、過去にはそこで下落が止まって上昇に転じたり、割り込んで下落が加速したりした価格帯とちょうど重なっています。 

ライン A のすぐ下には右肩上がりから横ばいに転じた4時間足ミドルもあります。 

また、その下にもAと同じような Support / Resistance Line B があります。 

図3-18   1時間足の重要なサポートレジスタンス、トレンドラインから Zone を設定

図3-18

ライン A から 4時間足ミドルをまたいで ライン B に至る値幅をZoneとして意識することが出来ます。 

ライン A から B の値幅は 約 59pipps。 

ライン B4時間足ミドルの値幅は 約 10pip。 

さらにその上の 1.80 豪ドル (図3-18 内の拡大図参照) までは 約 30pips です。 

1時間足最先端[さいせんたん]
最も進んでいる部分や最新技術や知識
최첨단
陽線 b から Support / Resistance Line B に跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されて下落したところをショートてで狙う場合、4時間足ミドルか 1.80 豪ドルあたりが損切りラインの目安です。 

そこまで環境認識できたら、次は5分足チャートに移ります。 

次の図3-19 が先ほどの 1時間忠チャート直後の 5分足の値動き (2022年 10月 20日) になります。 

図3-19   1時間足の重要ラインを根拠にエントリーする

図3-19

5分足チャートでは TYO(東京)時間 12時以降もしばらく上昇が続き、ついに 陽線の 高値 a が1時間足チャートの Support / Resistance Line B (図3-18 参照) や 4時間足ミドルをいったん上に突破[とっぱ]
돌파
しました。 

「ここまで上がったらショートを検討しよう」と思っていた Zone の中にローソク足が入って来た状況です。 

実際、高値 a をつけた後の陰線ですぐ 4時間足ミドルに跳ね返されました。 

そして、すぐ下にある1時間足の Support / Resistance Line B まで下落して少し揉み合い[もみあい]
相場が小刻みに高下を繰り返すこと
ます (① の ポイント)。 

これは設定した Zone が上値 抵抗線として機能している、と判断。 ここでショートエントリーします。 

損切りリラインは4時間足ミドルの少し上にある高値を超えたところ、になります。 

Pips 数でいうと 約 13pips ですから、ショートエントリー後に再び Zone のほうに向かって上昇する動きが出

ても、 [きず]
상처
は浅くて済みます。 図3-18 の 1時間チャート と 図3-19 の 5分足チャートの形状なら、強気で入って大丈夫。 

値動きに沿って、何本か追加エントリー出来るはずです。 

その後、予想通り急落。 

大陰線 b が長い下ヒゲを残した後の終値で利確する場合は約 27pips。 

実際はその 2本後に出た陽線の始値近辺で利確して、約 34pips を獲得できました。 

TYO(東京)時間では初動から 30pips 前後 動くと戻される場合も多いので注意しておきます。 

その後、いったん上昇したものの直前の高値 (上ヒゲ) を抜けずに下落した陰線 c1時間足ミドルで反転上昇した後、ダブルトップになりそうな 2 度目の高値を形成して下落し始めた 陰線 d などでもショートエントリーできるかと思います。 

このように Zone を決めて、そこで跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されて下落することを狙つてエントリーする場合、 Zone の上限が基本的には損切りラインになります。 

この例のように一度ゾヴーンにタッチしてすぐに下落する場合は、 Zone の下限ラインまで戻されるのを待つのではなく、プラスになったら出来るだけ、その利益を消さないうちに逃げます。 

また高値を見に来て、上に突き抜けるリスクもあるので薄利[はくり] 
利益がすくないこと。わずかの利益。
でも勝ち逃げに徹しましょう[てっしましょう]
「徹する」
最後まで行なって終わらせる
。 



3-17_【FX】MA 追加でより信頼できるエントリーを目指す

ここまでレートの値動き自体に潜むライン や Zone をシンプルチャートで探してきました。 ここに MA を追加して、方向性を把握しながらより強いエントリーポイントを探って行きます。 

Rion チャートに表示されている SMA は既にご紹介したように、

● 20sma75sma200sma240sma

の 4本です。 

これら SMA の傾き[かたむき]
기울기
、並び、レートとの位置関係はレートに生まれているトレンドの方向性や勢いを判断できる Signal(シグナル)になります。 

5分足チャートの 20sma 相場の変化にいち早く反応する特徴を生かし、値動きの初動を察知[さっち]
見聞きしたことから相手の様子や出方をおしはかって知ること。
감지
したり、利益確定の目標値としても使用したりします。 

75sma 時折[ときおり]
ときどき
가끔
、とても重要な役割を果たすと思える MA です。 

何度か「消そうかな」とも思ったのですが、下落時はサポートになって邪魔(じゃま)して来ますし、 

上昇時は下を支えて来るので「まだ 75sma を下抜けない……」と思う時も多く、途中の利確や損切り判断に役立ちます。 

また「75sma を下に抜けたから少し安心」というトレード継続の目安にもなります。 

MA の傾き[かたむき]
기울기
や集束&拡散などを見て、エントリー根拠の 信憑性[しんぴょうせい]
신빙성
を測るのが私にとっての MA の役割です。 

図3-20 は、相場が天井圏に達して天井打ちした時によく出現するダブルトップの例です。 

図3-20  :   ダブルトップのフェイクを見極める方法

一見するとどちらもダブルトップのようですが、左側の ケース A のチャートは移動平均線が上向きでしかも、20sma75sma が集束した状態から上に向かって拡散しています。 

これは上昇トレンドの勢いが加速している Signal(シグナル)。 そんな状況で起こったダブルトップは「使えないんじゃ……?」と MA を見て考えることが出来ます。 特に短期の 20sma傾き[かたむき]
기울기
は重要です。 

天井圏で下落 Signal(シグナル)となるダブルトップは、20sma横ばいか、やや下向きになって初めて、エントリーファクターになり得ます。 

ネックライン近辺にも注目しましょう。 図3-20ケース B のチャートのようにネックライン割り込みに続いて、有肩下がりの日足ミドル下抜けが重なるようなダブルトップなら信頼度がぐんとアップします。 

また、ダブルトップ完成直後に 20sma75sma を割り込む デッドクロスDead Cross
が発生すると、より安心感も増しますね。 

ダブルトップの中には図3-20ケース B のように 2度目の高値が 1度目の高値より切り下がっているタイプもあります。 高値が切り下がっているわけですから、こちらも信頼して良いかな、と判断できます。 

ローソク足だけでなく「ローソク足 + SMA」で見ると、現在の値動きが開始間際の強い上昇トレンドか、それとも上昇力が 衰えた[おとろえた]
力や勢いなどが弱くなる、盛んでなくなる、衰弱する
쇠약한
値動きか、よりクリアに判断できるようになります。 



3-18_【FX】その時、機能している主役の MA を探そう

図3-21 は、2022年 8月 31日 から 9月 5日の ポンドオージー(GBPAUD)の 5分足チャートです。 

多数の箇所で、ローソク足が 75sma の存在に 過敏[かびん]
과민
に反応していることが分かります。 

図3-21  :   75smaがサポートやレジスタンスとして働く具体例

赤い丸で囲んだところでは、75sma がローソク足の下落を止めるサポート役として機能しています。 

反対に、グレーの丸で示した[しめした]ところでは、75sma がローソク足の上昇を 阻む[はばむ]
막다
レジスタンスになっています。 

Zone では、急騰後に急落したローソク足が 75sma を割り込んでさらに下落が加速、いったん上昇に転じたものの、 

既に下向きに転じた 75sma跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されて反転下落。 

リバースタッチが発生しています。 その後の ジリ安[じりやす]
相場が少しずつ下がる状態。
局面でも、75sma がレジスタンスとして、 効いている[きいている]
効果や効能が表れていること
のが分かりますね。 

一方、Zone では、長らく天丼圏で横ばい推移[すいい]
추이
した後、ダブルトップ気味に急落。 いったん反発したものの、こちらも 75sma にリバースタッチした後、下落に 拍車[はくしゃ]
乗馬者の靴のかかとに付け、これで馬の腹を刺激して御するのに使う、金属製の馬具。
박차
がかかっています。 

この図は主役が 75sma だった例ですが、その時々でどの SMA や上位足 SMA がチャート上で一番機能しているかを、チャートから見つけて注目してください。 



3-19_【FX】値動きの変化の初動を察知[さっち]
見聞きしたことから相手の様子や出方をおしはかって知ること。
감지
できる20sma

Rionチャートで最も期間が短く、ローソク足につられて一番素早く動き始めるのが 20sma です。 

20sma は相場の変化にいち早く反応するので、エントリーや利益確定、損切りの根拠として早期判断に適していると思います。 

図3-22 は、先ほどの 75sma を表示した[しめした] 図3-21 とほぼ同じ期間の ポンドオージー(GBPAUD)の 5分足チャートですが、特徴的な 20sma の動きに注目しましょう。 

● エントリーする時は、5分足チャートでローソク足が 20sma の反対方向に抜ける動きを 最低限 待つ

● 20sma75sma のゴールデンクロス、 デッドクロスDead Cross
、リバースタッチなどにも注目してみる

このように私は 20sma を使っています。 

図3-22  :   20smaの動きから相場の流れを読む方法

20sma がローソク足に素早く反応して横ばいから下向きに転換しましたが、75sma依然[いぜん]
여전히
として上向き。 

ローソク足は 75sma をサポート役に再び勢いよく上昇しています。 

20sma 自体も 75smaデッドクロスDead Cross
することなく、反転上昇しています。 20sma は動き出しを見るのには使えますが、それ単品で相場が動いたとは判断しないようにします。 

図3-23B は相場の 天井圏から下降トレンド入りする時の 20sma の動きです。 

図3-23 図3-22 の値動きの一部分を拡大したものです。 左側の A の値動きは上昇トレンドが小休止している時の状態です。 

図3-23 20smaから相場の流れを読む方法の見体例

ローソク足がダブルトップを形成する過程で 2度、陰線で 20sma を勢いよく下に抜けています。 

この「ダブルトップ + 20sma を大陰線で下抜け」は天井圏から下降トレンドに転換する際の初動 Signal(シグナル)です。 

その過程で 20sma75smaデッドクロスDead Cross
。 いったんローソク足は上昇していますが、20sma75smaを上抜け出来ず、その後、ローソク足も勢いよく下落しています。 

図3-23B の 急落前には、20sma75sma に加えて 200sma1時間足ミドルも非常に近い Zone に集束しています。 

そこに大陰線 a が出現し、20sma が一気に下方向に拡散しています。 

SMA の集束 & 拡散において、真っ先に拡散し始めるのが 20sma。 

20sma の急速な拡散 は「一番早く仕掛けることが出来て、損切りによる損失を最も小さく出来る」ショートエントリーのポイントです。 

図にはありませんが、もし、この急落の後、ローソク足が 20sma を上抜けして、立派な陽線として実体が確定し、次の足が 20sma の上に乗って上方生離が始まったら、いったん逃げるほうが無難です

(恐らく 20smaあたりでの利確は無理、スプレッド [買値 と 売値の差額 のこと〕 分、負けます)。 

その後、落ちる場合もありますが、逃げておけば大きく負けることは避けられます。 

20sma はローソク足の動きに素早く反応し、ローソク足を追いかけて動く「影」のような存在です。 

傾き[かたむき]
기울기
も大切ですが、ローソク足との位置関係、ローソク足が 20sma をまたぐ動きにも注目しておきましょう。 

例えば、20sma をローソク足がまたぐ時、大陰線で突き抜けるのか、それとも 小陰線 や 下ヒゲのある陽線 で 抜けるのかで、その後の値動きはかなり違ってきます。 

慣れてくると「この動きはおかしい」というのが分かるようになり、20sma を表示させている意味も理解して頂けると思います。 



3-20_【FX】MA をフル活用したトレードの液れ

図3-5 は日本時間の 2022年 9月 16日 朝 6時時点の ポンドオージー(GBPAUD)の日足チャートです。 

私は 1分足も駆使して、5分足のダブルトップ完成前の上ヒゲなどでもエントリーするのが好きで、成功率も高いです。 

しかし、初心者の方はまず 5分足の 20sma が教えてくれるボイントでショートエントリーが出来るようにして行きましょう。 

もちろん、SMA がどこでも使えるわけではなく、あくまで、その位置が上位時間足で意識されたレジスタンスであることが条件です。 

SMA を使ったトレードの手順は 図3-24 のようになります。 

図3-24  :   MAを活用したトレードの手順

その手順は、

ダブルトップなどで上げ止まりを確認

ダブルトップの高値などに損切りラインを引く

高値圏で 20sma が平坦になるのを確認

(ただし、ローソク足がいきなり上向きの 20sma を割り込む V 字型 の急落パターンや、逆に横ばいの 20smaを挟んで揉み合った後に再上昇するパターンもあるので注意)

20sma を大陰線などで明確に下抜けたらエントリー

20sma75smaデッドクロスDead Cross
を確認

ローソク足が 20sma を明確に上抜けたら利益確定

となります。 

図3-25 は 2022年 9月 30日 から 10月 3日の ポンドオージー(GBPAUD)の 5分足チャートです。 10月 3日の TYO(東京)時間の午前中に下降トレンドへの転換が起こった時の値動きです。 

図3-25  :   図3-24のショートエントリーの手順の実践[じっせん]
実際の情況のもとでそれを行うこと。
실천

上昇が続いた ポンドオージー(GBPAUD)ですが、 高値圏で 3度高値をつけてトリプルトップを形成 ()。 

高値を結んだラインを損切りラインに設定します ()。 

これまで右肩上がりだった 20sma はトリプルトップをつける過程で平坦になっています ()。 

その後、めの地点で、大陰線 2 本が出現し、勢いよく 20sma を下抜けました。 ここがショートエントリーのポイントになります。 

いったん 20sma まで上げたものの、反転下落。 20sma や トリプルトップの 途中安値に 対する 二重の リバースタッチ が起こっているので、安全に入るなら、ここでも良いと思います。 

その後、ローソク足は 75sma も下抜けました。 下落が加速する中で、 

20sma75smaデッドクロスDead Cross
しました ()。 

20sma の角度が下向きなら、そのままショートポジションをキープ。 

何度か 20sma まで戻っていますが、次のローソク足が陰線で再び 20sma を割り込んでいるのでキープ。 

20sma を上抜けて陰線ながら 20sma の上で 横ばいになった でいったん利益確定します。 

20sma 割れでエントリーして、20sma 上抜けで利益確定した場合、120pips 以上の利益を得ることが出来ます。 

● 20sma の角度が下向きなら強気でホールド

● ローソク足が 20sma を上に突き抜けてしまったらクローズ (ポジションを決済すること)

このように 20sma を使いますが、こんなに最後まで粘らなくても自分で満足できたら、もっと早い利確でも良いと思います。 

5分足チャートを過去にさかのぼって行けば、天井圏でダブルトップ、トリプルトップ、ヘッド&ショルダーを形成して、このように下落するケースはたくさん登場します。 

図3-26 の AC のチャートのように、

A … ダブルトップ形成後になかなか下落せず横ばいが続くケース

B … SMA が集束し、トリプルトップ形成 かと思ったら、その後、いったん急騰した後、急落する難解[なんかい]
わかりにくいこと。
난해
なケース

C … 右肩下がりの トリプルトップ形成 かと思ったら単純な上昇トレンド中の保ち合い相場に過ぎなかったケース

といったフェイクも多発します。 

FXではフェイクは当たり前のように出て来ます。 

A の場合はダブルトップ で いったん 急落しているので利益確定が可能です。 

下落が続かずレンジ相場で推移[すいい]
추이
した後、レンジ相場の下限を明確に下抜けするまで待つか、75sma タッチで入り直せるかと思います。 

B はネックラインを割り込んでいないのでトリプルトップは完成していません。 もし 度目の高値をつけた後に 20sma を割り込んだところでエントリーした場合、75sma を上抜けしたところで撤退[てったい]
部隊が、陣地・根拠地を捨ててしりぞくこと。更に広く、今まで行っていた分野、営業していた地域から手を引くこと。
철수
すれば、薄利[はくり] 
利益がすくないこと。わずかの利益。
は得られたと思います。 

C はきれいな右肩上がりの 75sma200sma1時間足ミドルに注目すれば、いまだ上昇トレンド継続と判断できます。 

つまり、トリプルトップという Signal(シグナル)自体がまだ成立しているとは言えません。 

図3-26 : 20smaの動きがフェイクになるケース

先ほど見た、きれいな例をいつも思い描いてしまうと、今見た AC のケースのようなフェイクの時、逃げるタイミングが遅れます。 

ショートに絞ったエントリーがお好きなら、5分足チャートをたくさん見て、天井圏から下降トレンドへ転換するパターンをなるべく多くインプットしておいてください。 

ロングエントリーの場合は、大底圏から上昇トレンドへ転換する様々な値動きパターンを頭に焼きつけて、「この場合はこう対処する」とあらかじめ対処法を考えておきましょう。