2-01_【FX】武器になるのは誰もが意識するテクニカル指標

FXの取引はバトルゲームみたいだなといつも思います。

戦いには武器、装身具[そうしんぐ]
身体にまとう衣服以外のもの
장신구
、回復薬、保管庫など、様々なアイテムが必要です。

トレーダーが装備するのは「テクニカル指標」

過去のチャートから値動きの方向性 (トレンド) や その 強さ・弱さ (モメンタム) を測り、

今後どのように動くかを予測するための「目安」、「目印」、「判断材料」、それがテクニカル指標です。

テクニカル指標の種類は大まかですが、

トレンド分析……市場の大まかな方向性を見極めることを目的としたテクニカル指標。

移動平均線 (MA)、MACD、ボリンジャーバンド、一目均衡表[いちもくきんこうひょう]
身体にまとう衣服以外のもの
일목균형표
、パラボリックなど

オシレーター分析……現在のトレンドの強さや過熱感[かねつかん]
買われすぎや売られすぎのこと
など 変化の大きさ や 兆し[きざし]
物事が起こることを予想させるようなしるし。
징후
察知[さっち]
見聞きしたことから相手の様子や出方をおしはかって知ること。
감지
するもの。

売られ過ぎ、買われ過ぎなどを測る指標として RSI、RCI、ストキャスティクスなどがよく知られている

フォーメーション分析……チャートに現れるパターンから今後の動きを予測する。

ダブルトップ、ヘッド&ショルダー、三角保ち合い[さんかくもちあい]
株価の上昇・下落の値幅が徐々に狭まっていき、チャートの形が三角形のようになる状態
、ソーサートップ& ソーサーボトム (ラウンディングターン) などに分けられます。

他にも、「黄金比率」と言われる 1 : 0.618 などフィボナッチ数列を応用した「フィポナッチ」なども人気でよく使用されています。

戻り売りの際の戻り幅がどうしても分からない時などに、私も使います。

「MT4」に標準搭載[とうさい]
탑재
されたインジケーターだけでも相当な数があるので、初心者さんだと見るだけで大変ですよね。

私は分からないことを調べるのが好きなので、一通り勉強だけはしましたが、使いこなすのは無理、と判断。

早いうちにほとんどを消しました。MT4 も軽くなりますし、「これも使ってみようかな」と余計なことをしないで済みます。

様々な種類があるように見えて、実はほとんどが派生[はせい]
파생
で、ベースになっているのは数種類です。

複雑で難解[なんかい]
わかりにくいこと。
난해
で、高度な知識が必要な指標を使ったからといって、勝てるわけでは、もちろんありません。

特にオシレーター系は、RSI やストキャスティクスなど名前も見た目もカッコイイ感じですが、使いこなすにはかなりの理解力が必要かと思います。

トレードに使うシグナルは、そのシグナルに注目している投資家が多ければ多いほど効果を発揮[はっき]
발휘
します。

インジケーターも、サポートレジスタンスラインも「誰も見ない」ようなものは、当然機能しません。

なるベく、たくさんの人が選んで、その時に注目し、実際にエントリーすることで相場が動いて行きます。

私がたったひとつだけ、インジケーターに「移動平均線 (MA)」を選んだ理由も、

「世界中の人が一番見てくれそうだから」

「自分が見やすいから」

という2つの理由だけです。

実際のトレードでは誰もが意識する 争点[そうてん]
쟁점
攻守[こうしゅ]
공수
の切り替えポイントを「いち早く見つけること」、 次に「その位置で確かな判断が出来るようになること」が大切です。

そんな大変なことを求められるのですから、シンプルで分かりやすくて機能しやすいオーソドックスなアイテムでないと使いこなす前に脳がパンクします。

第2章では、FX のテクニカル分析に使う判断材料をアイテムごとに紹介します。

紹介するアイテムは昔からある、とてもオーソドックスなもので、リオン独自の変わったものではありません。

FXトレードの「基本」をまずきちんと理解して、次にご自分が使いやすいようにカスタマイズして行く、そのヒントになるように「リオン式テクニカル指標」をご紹介して行きますね。

第3章リオン式 Zone トレードを理解して頂くためにも、既にご存知の皆さんは復習のつもりで。

初めての方にはリオンなりの値動きに対する考え方や感じ方もご理解頂けるように織り込織り込んで [おりこんで]んで行きますので、ゆっくり見て行ってください。



2-02_【FX】サポートとレジスタンスは最強のエントリーポイント

まずは基本的ながエントリー方法について。

図2-1 の左側は現在、大きく上昇しているチャートです。

図2-1 : 大きく上昇しているチャートとその後の推移

2022年 3月 から 10月に かけて 1ドル 151円台まで急上昇したドル円がまさに、こんな感じでしたね。

「上位時間足」(メインの時間軸よりも長い時間軸のチャート。 例えば 5分足チャートに対する 4 時間足チャートなど)

を見ずに、まずはチャートの値動きだけを見て、「どこでロングする (買う) か、もしくは上がり過ぎなのでショートする (売る) か」などを少し考えてみましょう。

ずっと上がっているので、「どこで買っても勝てるはず❕」と、すぐにロングで入るというのもダメなわけではないのですが……。

ただ、その場合、エントリー根拠になったのが「ずっと上がっているから」ですから、「ここから上がらなくなったら」どうするのかな、と。

適当な位置で何の根拠も持たずにエントリーすると「上げ相場でロングしているのに負ける」という不思議な事態[じたい]
事の有様・成行き。
사태
が起きます。

たまたま、そこが大きめの押し目だった場合やラストの上げが済んだ直後だった場合、 明らかに下がって行く事実を目の前にして「ずっと上がって来たから、ちょっと下がってもまた上がるだろう」と考えて、含み損が膨らんでも切らない。

「だって、これまでは上がって来たんだから、まだ上がるはず」

そのうち、含み損がどんどん大きくなってしまい、

「いやいや、絶対、また上がるはずだから今、切るのは悔し過ぎる」といって判断を先延ばしにする。

さらに下がって、夜も寝られないぐらいの含み損になり、後は「神様、どうか私の願いを叶えてください」。

これが、1 回のトレードで大きな損失を生む「お祈りパターン」です。

失敗の理由はエントリーの根拠が少ないこと。

「これまで上がっているから」というのは根拠としてはほとんど意味を成しません[なりしません]
まったくだめである、なっちゃないという意味
이루어지지 않음

「なぜロングするのか? なぜショートするのか ?」、その根拠として頼りになるのが、過去のサポート (支持帯) や レジスタンス (抵抗帯)です。

例えば、ロングの場合は、

● 過去に何度か下げ止まったサポートで今回も下げ止まって上昇に転じたから

● 過去に何度か跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されて反転下落したレジスタンスを今回は上に抜けたから

という 2つが主な買いの根拠になります。

ショートの場合は、

● 過去に何度か跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されたレジスタンスで今回も跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されて下落
したから

● 過去に何度か下げ止まったサポートを今回は割り込んで下落したから

という 2 つが主な売りの根拠になります (図2-2)。

「サポートやレジスタンスが守られるか、ブレイクされる (破られる) か」、この4パターンに大別されます。

図2-2 : サポート (支持帯) とレジスタンス (抵抗帯) を使ったトレード戦略

日常生活ではみんな根拠を持って行動しています。

それがなぜか FXトレードになると、人は「大きく儲けたい、絶対に損したくない」という欲とその裏返しの不安や恐怖で行動してしまいます。

たとえ、根拠を持ってトレードしていても、普段では考えられない行動に出ます。

相場がどう動いても、起きた事態[じたい]
事の有様・成行き。
사태
に対処して行けるように、普段からたくさんのハプニングを想定しておきましょう。

本当にビックリするようなことが次々と起こりますから。



2-03_【FX】値動きの方向性=トレンドを意識する

FXでもうひとつ意識しないといけないのは「トレンド」です。

値動きが全体としてどちらの方向に向かっているか?

レートは時々刻々時時刻刻 [じじこっこく]
「時間がたつにつれて」
「次第に」
「次々と」
「段々と」
上下動していますが、全体として見ると「右肩上がりか、横ばいか、右肩下がりか」の3つの方向に動いています。

右肩上がりの上昇トレンドが続いている間は、ショートよりもロングのほうが利益を出しやすくなります。

それは右肩下がりの下降トレンドの場合も同じ。ショートのほうが利益を出しやすく、ロングで成功するのは難しくなります。

もし横ばい相場が永遠に続くなら、「上がった時に売って、下がった時に買う」という逆張りの取引を繰り返せば、永遠に利益を出し続けることが出来ます。

チャートを見て、チェックするポイントは次の3つ。

● サポート (レートが下げ止まりそうなポイント)

● レジスタンス (レートの上昇が跳ね[はね] 、跳ね返される 
⇒ 依頼や要求に取り合ってもらえないこと。
はね返される
返されそうなポイント)

● トレンド (全体としての方向性) 。

この3つがローソク足チャートの中でどんなふうに発生するかを見て行きます。

ローソク足は一定期間のレートの値動きを 1 本のローソクのような[ぼう]
막대、봉
で表したもの。[ぼう]
막대、봉
は実体部分と上下に伸びたヒゲで構成されていて、

● 陽線の場合は実体部分の下辺が始値、上辺が終値、上ヒゲが高値、下ヒゲが安値

● 陰線の場合は実体部分の上辺が始値、下辺が終値。

陽線とは逆になります。上ヒゲが高値、下ヒゲが安値は陽線といっしょ

になります。 後で説明しますが、最先端[さいせんたん]
最も進んでいる部分や最新技術や知識
최첨단
のローソク足はリアルタイムで変化し、設定期間が過ぎると1本のローソク足の形が完成して、また新しい足が出現します。

ローソク足の形 や 組み合わせ、全体で見た時の形状 「フォーメーション」 や 「チャートパターン」 と 呼ばれる) も値動きの方向性や勢いの目安になる貴重ながヒントです。

FXのチャート分析で最低限必要なのは 「サポートレジスタンス」「トレンド」「ローソク足」についての理解。

これらをきちんと把握しておくことが、明確な根拠を持ってトレードして行くための、基礎ステップになります。