1-01_【FX】今でも死ぬほど後悔しているブレグジットの取引
2016年 6月 23日、イギリスで EU離脱の是非を問う国民投票が行われ、翌 6月 24日に離脱[りだつ]
離脱(りだつ、英: Withdrawal)すなわち「ブレグジット」決定が明らかになりました。
その頃の私は、まだ FXを始めて 3週間しか経っていない初心者でした。 その日は何気なく、ポンド円のチャートを見ていました。
殺人通貨と呼ばれる英国ポンドが大暴落する、まさに歴史的な日です。
FXを始めたといっても、まだデモトレードを少し試した程度。
「イギリスが EU離脱を決定した」「離脱決定で当時のキャメロン首相が辞任した」というところまではニュースで聞いていました。
経済ニュースは好きなので必ずチェックはしていました。 しかし、
「英国 EU 離脱 = ポンドが大変動する可能性がある」
というところまでは思いが及んで[およんで]
「及んで」は「およぶ」の活用形
影響などが、広がってとどくいませんでした。
FX トレードをしているのに、そこが直結していなかったんです。
そんな危ない日だということが頭から抜け落ちた状態で、ただ、『このチャートの形が出たら下がるの !』という薄っぺらな分析だけで英国ポンド日本円をショートしました。
そのわずか数分後。 ポンド円の通貨ペアは「え ぅ」と思う暇もなく下へ、とても長い陰線を伸ばして行きます。
「何……これ ?」
図1-1 は、2016年 6月 23日の国民投票の結果、ブレグジット決定が判明した 6月 24日前後のポンド円の日足チャート。
上ヒゲの頂点の 1ポンド 160円台から下ヒゲ最底端の 133円台まで、1日で実に 約27円も 大暴落しています。
図1-1 2016年 6月 24日ブプレグジット決定前後のポンド円の日足チャート

図1-2: リオンの守り神「ビビリオン」とは?
タイムマシンで戻れるなら、当時の自分を殴ってでも止めたいと思うほど、自分のトレードの「No.1 恥履歴[はじりれき]」です。
分かっていたなら良いんです。 でもそうじゃない。
『そんなつもりじゃなかった……』
『落ちる形』とは思った。 そう思ったからエントリーしたんだけど、こんなことが起きるとは思っていなかった。
問題はここです。
初めてのリアルトレードであるにもかかわらず、10万通貨 ( 約 1500万円 ) でエントリーした。
「こんな日」だと「知らずに」。
当時はまだ国内の FX会社で取引していました。 国内最大レバレッジの 25倍でポンド円 10万通貨のポジションを持つには 70万円近い証拠金が必要でした。
そのため、100万円を追加入金してわざわざ口座の証拠金を瞬時に増やしてまで、そんな大それた取引を?
そんなつもりじゃなかった? 何を言っているの?
結果は、ほんの数秒で 16万円ほどのプラスになりました。
『(あ……‥これ、 多分危ないやつだ……)』
やっと我に返り、慌てて利益確定しました。
16万円という利益を見たリオンは急に心臓がバクバクして、吐き気[はきげ]をもよおし、背中からは冷や汗がどっと流れ出していました。
「もしロングで入っていたら……」
ビギナーズラックの喜びよりも、FX 初心者の自分が 10万通貸もの取引を行ってしまったことに我ながら衛撃を感じました。
恐怖に凍りつく自分がそこにいました。
『ダメだ、こんなことしてちゃダメだ。 一瞬で儲かるなら、一瞬で損するはずだ……』
そう感じた私は、その場でポンド円ショートの利益 16万円も含めた証拠金 116万円を全額、出金しました。